「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展が、兵庫県立美術館にて、2021年9月11日(土)から11月7日(日)まで開催。その後、2021年12月18日(土)から2022年3月27日(日)までに巡回する。イギリス・大英図書館史上最大の成功を収めた展覧会が日本上陸
ジム・ケイ《『ハリー・ポッターと賢者の石』の9と3/4番線の習作》 ブルームズベリー社蔵
©Bloomsbury Publishing Plc 2015「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展は、2017年にイギリス・大英図書館史上最大の成功を収めた「Harry Potter: A History of Magic」の国際巡回展。世界的大ベストセラー「ハリー・ポッター」シリーズの記念すべき1作目である『ハリー・ポッターと賢者の石』の日本での出版20周年を記念して、2018年のニューヨーク・ヒストリカル・ソサエティに続き、日本に巡回する。
尚、大英図書館の大規模な展覧会が日本に巡回するのは今回が初めて。充実した大英図書館のコレクションを日本で目の当たりにできる絶好の機会となる。魔法にまつわる貴重な歴史的資料を紹介
R.アブラハム・エレアツァール『太古の化学作業』 1
ディオールサングラスコピー735年 大英図書館蔵
©British Library Board現代のファンタジー文学として、20年にわたり世界的な人気を誇る「ハリー・ポッター」シリーズだが、その物語の背景には、イギリスをはじめとする世界各国に古くから伝わる魔法や呪文、占いといった文化が重要な要素として存在している。
『古代エジプト占い師最後の遺産』 1775年 大英図書館蔵
※兵庫会場では別のページを展示。
©British Library Board科学が発達していなかった時代、薬草による治療や占いは魔法のように考えられており、かつての書物の数々からは、当時の人々が信じた魔法や魔術の記録を見て取ることができる。展示はホグワーツ魔法学校のカリキュラムに沿って
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス《魔法円》 1886年 油彩/カンヴァス テート蔵
©Tate, London 2019本展では、大英図書館が誇るコレクションの中から、物語の主人公・ハリーが通ったホグワーツ魔法魔術学校の科目に沿って、魔法薬学、錬金術、天文学、薬草学、フェニックスやドラゴンといった想像上の動物などにまつわる資料を厳選して展示。J.K.ローリング自身が所有する日本初公開の直筆原稿やスケッチも合わせて、シリーズに欠かせない“魔法”にまつわる様々な資料を紹介する。最も美麗な錬金術の書籍や占いの手引書など
ジェームズ・スタンディッシュ『リプリー・スクロール』(部分) 16世紀 大英図書館蔵
©British Libra
アグUGG靴コピーry Board全10章で構成される展覧会の中でも特に注目したいのが、「錬金術」の展示コーナー。同コーナーには、記念すべきシリーズ第1巻のタイトルであり、中世ヨーロッパの錬金術師たちがその獲得に奮闘したという「賢者の石」の作り方が記された、世界で16点のみが知られる数メートルの巻物『リプリー・スクロール』や、錬金術に関して書かれた書籍でもっとも美麗と言われる『太陽の輝き』が展示される。
『エチオピアの魔術書』 1750年 大英図書館蔵
©British Library Boardまた、「占い学」や「闇の魔術に対する防衛術」といった「ハリー・ポッター」シリーズおなじみの魔法に関する資料も目白押し。茶葉によってできた様々な形を解釈して運勢を占う“茶葉占い”について書かれた、スコットランド高地の予見者による『ティーカップ占い:茶葉で運勢をみる方法』という手引書や、お守り、魔除け、護符、まじないなどに関する記述が豊富な『エチオピアの魔術書』など、見ているだけで魔法の世界に入り込んだような感覚になる資料が揃う。古今東西の薬草書や「天文学」に関するダ・ヴィンチの手稿も
レオナルド・ダ・ヴィンチ「天体にまつわるメモとスケッチ」 1506-1508年頃 大英図書館蔵
©British Library Boardその他、「ハリー・ポッター」シリーズにも魔法薬の材料として登場する「マンドレイク」や「ヘレボルス」「ハナハッカ」といった薬草について書かれた古今東西の薬草書、ホグワーツの必修科目でもある「天文学」について、レオナルド・ダ・ヴィンチが40年に渡って取り組んできた科学的考察を書き綴った「アランデル手稿」、誰もが知る呪文「アブラカダブラ」に初めて言及したとされる13世紀の書物など、貴重な歴史的資料の数々が用意されている。